「第二新卒として今の仕事に不満はあるけど、IT業界に転職したら将来どうなるの?」「未経験からのスタートで5年後にはどのくらいの年収になれるの?」こんな疑問を抱えていませんか?
多くの第二新卒が最初の転職で迷うのは、将来のキャリアパスが見えないことです。特にIT業界は未経験からのスタートに不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、最新の市場データに基づいて、第二新卒からIT業界へ転職した場合の5年後の姿を年収とポジションの両面から明らかにします。IT業界は慢性的な人材不足に悩んでおり、2030年までに最大80万人のIT人材が不足すると予測されています。この状況下では、未経験からでも着実なキャリア構築が可能なのです。
具体的には、第二新卒の平均年収から始まり、IT業界でのキャリアパス、5年後の予測年収、そして年収アップを加速させるための具体的な方法まで、あなたの将来設計に役立つ情報をお届けします。
この記事で分かること
- 第二新卒の現在の平均年収とIT業界の給与水準
- 未経験からIT業界へ転職した場合の年次別年収推移
- IT業界での主なキャリアパスと5年後のポジション
- 年収アップを加速させるための具体的な方法と必要なスキル
この記事のポイント
- 第二新卒からIT業界へ転職は未経験でも十分可能
- IT業界の平均年収は全業種平均より約34万円高い
- スキルアップと専門性を高めることで年収が加速度的に上昇する
- ITスキルの習得は将来的な働き方の選択肢も広げる
目次
第二新卒の現状と平均年収データ
現在の第二新卒の平均年収は?
第二新卒として転職を考える際、まず気になるのは「今の自分の年収は平均と比べてどうなのか」という点でしょう。
2024年の最新データによると、第二新卒の平均年収は約317万円となっています。これは、20代前半の大学卒業後3年未満の平均年収である約269万円よりもやや高い水準ですが、月収に換算すると手取りで約20〜21万円程度です。
多くの第二新卒が、現時点ではまだ高い年収を得る段階に達していないのが現実です。しかし、この数字は業界や職種によって大きく変動します。
業界間の年収格差
業界別の平均年収を見てみると、その差は明らかです。
dodaの調査によると、IT/通信業界の平均年収は460万円で、全業種の平均年収426万円を大きく上回っています。業種別のランキングでも第4位と高水準であることがわかります。
業界 | 平均年収 |
---|---|
金融 | 491万円 |
メーカー | 481万円 |
総合商社 | 472万円 |
IT/通信 | 460万円 |
建設/プラント/不動産 | 441万円 |
この数字からも、IT業界への転職が年収面でも魅力的な選択肢であることがわかります。
IT業界の人材需要と第二新卒の可能性
なぜ今、IT業界が第二新卒に注目しているのか
IT業界が第二新卒を積極採用している理由は明確です。経済産業省の推計によると、2030年までに40万人〜80万人規模でIT人材が不足する懸念があります。この深刻な人材不足を背景に、多くのIT企業が若手の育成に注力しているのです。
特に第二新卒は、すでに社会人としての基本的なマナーを身につけていながらも、新卒と同様に柔軟な思考と成長の可能性を秘めています。企業にとっては、ビジネスマナーなどの基礎教育コストを削減できるというメリットがあります。
第二新卒の強みとは?
第二新卒からの転職には、いくつかの強みがあります。
- ポテンシャル採用の対象になりやすい
若さゆえの柔軟性や将来性が評価され、スキルや経験よりも潜在能力を重視した採用が行われます - ビジネスマナーがすでに身についている
新卒と比較して、社会人としての基本的なスキルがあるため、企業側の教育コストを削減できます - 成長意欲が評価される
過去のミスマッチを経て、自分に合った環境を積極的に探す姿勢が評価されます
これらの強みを活かせば、未経験からでもIT業界への転職は十分に可能なのです。
第二新卒からITエンジニアへの具体的キャリアパス

入社1年目:基礎スキルの習得期
ITエンジニアとしてのキャリアの最初の1年は、基礎スキルの習得に集中する期間です。この時期の平均年収は、前職からやや下がるケースもありますが、約300〜320万円程度が一般的です。
主に経験するのは、
- 社内研修でのプログラミング言語や開発環境の基礎学習
- 先輩エンジニアのサポート業務
- 小規模な開発プロジェクトへの参加
この時期に身につけるべきスキルは、ITの基礎知識(コンピュータの仕組み、インターネットの基本)とプログラミングの基礎です。
入社2〜3年目:実践スキルの向上期
2〜3年目になると、実際のプロジェクトで経験を積む機会が増えてきます。年収は徐々に上昇し、約350〜380万円程度になることが多いでしょう。
この時期には、
- 独立して担当範囲を持つようになる
- 特定の技術分野で専門性を高め始める
- チーム内での役割が明確になってくる
入社4〜5年目:専門性の確立期
入社から4〜5年が経過すると、特定の分野での専門性が確立し、チーム内での存在感も増してきます。この時期には年収も大きく上昇する可能性があり、約400〜450万円が一般的ですが、スキルや担当する案件によっては500万円を超えることもあります。
25〜29歳の全業種平均年収が370万円であることを考えると、IT業界でのキャリアパスがいかに魅力的かがわかるでしょう。
この時期の主なポジションと役割は、
- プロジェクトリーダーとしての経験を積む
- 若手メンバーの育成や指導を行う
- 専門性を活かした難易度の高い案件を担当する
5年後のポジションと年収を左右する要因
スキルと専門性がもたらす差
IT業界では、技術の進化が速いため、継続的なスキルアップが年収に直結します。特に以下のような要因が5年後の年収に大きな影響を与えます。
- 技術的専門性の深さ
特定の技術分野(AI、クラウド、セキュリティなど)での専門性を高めることで、市場価値が向上します - 資格の取得
ITパスポートや基本情報技術者といった基本的な資格から、応用情報技術者や各種ベンダー認定資格まで、取得資格に応じて評価が上がります - プロジェクト経験の質と量
大規模なプロジェクトや重要な役割を担当した経験は、キャリアアップの大きな武器になります
企業規模・業態による違い
同じITエンジニアでも、働く企業の種類によって5年後の姿は大きく異なります:
- 大手IT企業
安定した環境でじっくりとキャリアを積める一方、役職や年収の上昇が年功序列的な場合も。 - スタートアップ企業
責任ある立場を早く任せてもらえるため成長速度が速い反面、企業の成長に左右される面も。 - SES企業・受託開発企業
未経験者が最初に入りやすく、様々なプロジェクト経験を積めるが、最新技術に触れられるかはプロジェクト次第。 - 事業会社の社内SE
ビジネスとITの両面の知識が身につく一方、最新技術に触れる機会が少ないこともある。
年収アップを加速させる具体的な方法
効果的なスキルアップ戦略
IT業界で着実に年収アップを実現するには、計画的なスキルアップが不可欠です。
- 市場価値の高い技術の習得
クラウド技術、AI/機械学習、サイバーセキュリティなどの需要の高い分野に特化する - 資格の計画的な取得
キャリアの初期段階で基本情報技術者試験などの基礎資格を取得し、その後専門分野の資格へとステップアップする - 実務経験とセルフスタディの組み合わせ
仕事で得た知識を個人的な学習で深め、新しい技術にも積極的にチャレンジする
効果的な転職・キャリアパス選択
年収アップを見据えたキャリア選択のポイントは、
- キャリアの節目での戦略的な転職
経験を積んだタイミング(2〜3年目、5年目など)で市場価値を確認し、より条件の良い企業への転職を検討する - 専門性と市場ニーズのバランス
自分の興味・適性と市場での需要のバランスを見極めて専門分野を選択する - 年収交渉を効果的に行う
転職時には、自分のスキルや経験を明確にアピールし、適切な年収交渉を行う。内定をもらった後が最適なタイミングです
IT未経験者が最初に選ぶべき職種とポジション
未経験からITエンジニアを目指す場合、最初のポジション選びが重要です。
未経験者に適した職種
- ネットワークエンジニア
未経験者歓迎の求人が比較的多く、キャリアパスの選択肢も豊富です - Webエンジニア(フロントエンド)
HTML、CSS、JavaScriptなど、比較的習得しやすい言語から始められるため、未経験者の入口として適しています - 社内SE
ビジネス視点と技術の両方を学べるポジションで、IT知識がゼロからでも挑戦しやすい職種です
未経験者におすすめの企業タイプ
- 受託開発企業・SES企業
未経験者の採用に積極的で、入社後の研修体制が充実していることが多いです - 研修制度が充実している企業
未経験者向けの体系的な研修プログラムを提供している企業は、スキル習得の面で大きなメリットがあります - ポテンシャル採用を行っている企業
スキルよりも将来性や学習意欲を重視する企業は、未経験者にとって大きなチャンスとなります
まとめ:第二新卒からITエンジニアを目指す5年計画
第二新卒からIT業界へ転職し、5年後に年収450万円以上を目指すためのロードマップをご紹介しました。ポイントを整理すると、
- 第二新卒の平均年収は約317万円だが、IT業界の平均年収は460万円と高水準
- IT業界は2030年までに最大80万人の人材不足が予測されており、未経験者にもチャンスがある
- 入社1年目は基礎スキル習得に集中し、2〜3年目で実践経験を積み、4〜5年目で専門性を確立するのが王道
- 年収アップの鍵は、市場価値の高いスキルの習得とキャリアの節目での戦略的な転職
- 未経験者はネットワークエンジニアやWebエンジニアから始め、研修制度が充実した企業を選ぶのが得策
IT業界は技術の変化が速く、常に学び続ける姿勢が求められます。しかし、その分野での専門性を高めることで、年収面でもキャリア選択の幅でも、大きな可能性が広がります。
第二新卒という転機を活かし、IT業界でのキャリアを築くことで、5年後には大きく成長した自分に出会えるでしょう。まずは自分の興味のある分野から、一歩を踏み出してみませんか?
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